2024年05月14日 上吉川祐一
富士フイルムフォトサロン若手写真家応援プロジェクト【写真家たちの新しい物語】
畜産農家からタンナー※までを丁寧に取材し、牛革製品が完成するまでの過程を撮影した作品を展示。
普段は見る機会の少ない皮の加工工程やそれを支える職人たちの真剣な表情などを、ライティングなど細部にまでこだわって撮影した作品により、現場の臨場感が伝わる写真展。
牛を食肉加工した際に副産物として産出される皮を利用して制作された牛革製品を通じて、「いのちの大切さ」について考えるきっかけとなる写真展。
皮革産業の盛んな兵庫県たつの市で生まれ育ちました。初めて牛革財布の撮影依頼を受けたのは15年前。その後も依頼をいただく中で、どのような過程を経て牛革製品となっていくのかに興味が湧き、取材を続けてきました。食肉加工をするための屠畜場では目を背けたくなるようなシーンもありましたが、大切な命をいただいて生活をしているという事実にあらためて気付かされました。私たち消費者が目にするのは製品となった後ですが、その過程には多くの人たちが関わっています。写真展を通じてその人たちの思いとともに私たち人間は動物や生き物たちに生かされているということが少しでも伝わればうれしく思います。
上吉川 祐一 写真展「いのち」 ― 牛革製品ができるまでの過程を丹念に取材 ―
会 期:2024年5月17日(金)~5月30日(木)(5月23日(木)、30日(木)は14:00まで)
時 間:10:00~19:00(入館は終了10分前) 5月23日(木)と最終日は14:00まで
会 場:富士フイルムフォトサロン 大阪 〒541-0053 大阪市中央区本町2-5-7 メットライフ本町スクエア (旧 大阪丸紅ビル) 1F
URL:https://www.fujifilm.co.jp/photosalon/osaka/24051702.html
【写真展併催イベント】 上吉川 祐一 氏によるギャラリートーク
開催日時:2024年5月18日(土)・19日(日)各日14:00から(約30分間)参加無料・予約不要
会 場:富士フイルムフォトサロン 大阪 写真展会場内
※5月19日(日)はゲストを交えてのトークを予定しています。
ゲスト:松岡哲矢 NPO法人TATATSUNO LEATHER副代表
松岡皮革タンナー職人
山田拓椰 cian en paclam
写真集「かわと生きる」
工場の床いっぱいに広がる牛の皮、大きなドラム型の機械から立ち上る湯気、そしてきびきびと働く職人たち。
著者は皮革産業のさかんな兵庫県たつの市に生まれ育ち、15年にわたり革鞣しの職人 たち(タンナー)と交流を通して撮影を続けてきました。
皮革産業は、動物の皮を扱うことから、差別と偏見にさらされてきた過去があります。
しかしそこで働く人々は、食肉加工の副産物に再びいのちを吹き込む自らの仕事に誇りを持ち、皮革を心から愛しています。
作品とインタビューから、真摯な職人魂を感じ取っていただき、皮革への興味を高めていただけたら幸いです。
ulus publishing
上吉川 祐一 (かみよしかわ・ゆういち)
1978年、兵庫県たつの市生まれ。7年間のスタジオ勤務を経て薬師山写真館を設立。これまでにポートレート8,000組、ウエディング3,700組を撮影。ポートレートからドキュメンタリーまで臨場感や空気感を大切にした撮影を行っている。主な写真展にたつの市企画展「ParisTatsuno」(2020年/たつの市大正ロマン館)、「Paris2020」(2021年/ソニーストア大阪αPLazaギャラリー)など。
第59回富士フイルム営業写真コンテスト テーマ賞など受賞多数。
公益社団法人 日本写真家協会会員。
ウェブサイト:https://kamiyoshikawa.com