渡部晋也 写真展『継ぐ人々』宝満神社奉納能楽 〜新開能〜 開催のお知らせ 1月24日より

2020年01月03日    渡部晋也


 

渡部晋也 写真展『継ぐ人々』宝満神社奉納能楽 〜新開能(しんがいのう)〜

福岡県南部に位置するみやま市・高田には、住民によって演じられる能楽「新開能」が受け継がれている。神社の氏子などによって演じられる能楽(農民能、住民能)は、著名な山形県の黒川能を筆頭にあちらこちらで催されているが、宝満神社の奉納公演もその一つであり、北と南2つの地区の氏子たちが日常の仕事の傍で芸を磨き、神社での演能を続けている。このように「日常の芸能」を持ち続けることは現代日本では一部の地域を除いて珍しくなってしまった。だからこそそこに暮らす「継ぐ人々」の姿に羨望心とともに、いつまでも絶やさずにいて欲しいという気持ちを抱いている。
さらに新開能がユニークなのが年に一度の演能のために氏子達の手によって本格的な能舞台が建てられ、奉納の演能が終わるとまもなく解体されることだ。秋の日に突如として能舞台が現れ、そして忽然と姿を消す様はまさに「幻の舞台」ともいえるだろう。
作者は2014年にみやま市に短期移住したことで新開能に出会った。そして演能に関わる人々が日常の一部として能楽という文化に触れ、そして伝承を継いでいく様子に心打たれ、稽古に通いシャッターを切った。以降4年にわたって奉納公演に出かけている。今回は舞台の建て込みから奉納公演までを追いかける形で構成した。
カラープリント 50点予定

写真展情報

会期:2020年1月24日(金)~1月29日(水)11:00〜17:00(木曜休館 ※1月26日(日)休館)

会場:オリンパスギャラリー東京
 
オリンパスギャラリー東京:https://fotopus.com/showroom/index/contents/i/10