平成24年度写真学習プログラム実施報告 沖縄県北中城村立北中城小学校

沖縄県北中城村立北中城小学校

6年1組33名 1回目:2012年6月8日、2回目:9月27日

沖縄県ではじめての写真学習プログラムに参加した。プロの写真家と出会うのは初めての子ども達に、元気に出迎えられた。
当日は機材を用意し、ストロボをつけたカメラに脚立をかかえ教室に入った。写真を撮るということは心に響いたものを伝え、そして残すことだと強調した。16mmワイド、400mmロングをのぞいてもらい、プロの使う機材に接してもらった。
2回目の授業では、一人一人の作品を論評した。必ず褒めることとし、可能性を感じられるところを強調した。友人、家族兄弟を撮った作品が多く人との繋がりが濃い沖縄の社会性が感じられた。
(記/梶 俊也、撮影/渡部晋也)

6年2組33名 1回目:2012年6月8日、2回目:9月27日

報道写真家の話から授業を始める。
1組と違い風景が多い。「美しい沖縄のこの風景を守りたい」という意図を語る子ども達が多かったのが印象的だった。子どもの感受性は侮れない。
授業の後に先生の話で「プロのカメラマンになりたいと言っている子が何人もいますよ」と伝えられ、写真を撮るということが少し伝えられたのかと感じる。
最後に沖縄の食を中心とした給食を一緒に食べた。様々な問題のある沖縄に東京から移住した私は、この子ども達が幸せに生きられる社会を作らないといけないと強く思った。
(記/梶 俊也、撮影/渡部晋也)

6年3組34名 1回目:2012年6月8日、2回目:9月27日

村立と聞いて、てっきり小さな学校かと思っていたら、全校児童が700人を越え各学年4クラスある大規模校だった。そのため4クラス中2クラスだけの開催も検討したが、やはり平等に機会を与えたいと考え、2名の講師で2クラスずつ受け持つこととなった。沖縄は東京などに比べ地域のつながりが強いと言われるが、ここの子ども達も地域の大人と話すことに慣れているのか、カメラ(写ルンです)の説明中にも、臆することなくどんどん質問が飛んでくる。さらに普段私が舞台写真を撮ることを知ると、特に女の子達が芸能界とのつながりを聞いてくるのが非常に面白かった。
(記・撮影/渡部晋也)

6年4組32名 1回目:2012年6月8日、2回目:9月27日

今回担当した2クラスに共通して感じたことだが、撮影後に各自選んだ一枚を見る限り、昨年まで行ってきた千葉の子ども達に比べて、シンプルな表現が多かったようだ。よく言えば素直なのだが、逆にいえば被写体に対する好奇心や工夫を感じさせる作品は少なかったと感じている。また、友達を被写体に選ぶ子どもは多かったが、不思議なことに家族を被写体にした作品は驚くほど少なかった。指導する側の問題も指摘されるところだが、こちらは従来から特にスタイルを変えていないことを考えると、地域社会の特性や、学校での教育スタイルの違いが浮かび上がってくるのではないか。
(記・撮影/渡部晋也)