2024年12月03日 株式会社 宏栄
JPSには、メーカーなど写真関係だけでなくさまざまな賛助会員が参画し、我々の活動をサポートしている。
その中から、「所得補償保険」の窓口として賛助会社となっている株式会社「宏栄」の大枝秀光社長に、JPSとのかかわりや保険との上手な付き合い方を聞いた。【ホームページ委員会委員長・米田堅持】
ライカが引き寄せた縁
JPSと宏栄を結んだのは1台のライカだった。
「妻の従兄がマスターをしていたバーで、楽しそうにカメラをいじっている紳士たちがいました。そこで、ライカを手にしてほれ込み、翌日には銀座の中古カメラ店でライカを買っていました。」と楽しそうにライカを手にした日を振り返る。2017年4月、ここで運命の出会いが訪れる。「ライカの沼にはまった私はLEICA GINZA SIXのオープニングレセプションで、知り合いの写真家の紹介で当時の田沼武能会長や松本徳彦副会長と出会いました。そこで、損害保険の代理店だった会社が廃業して引き受けてくれる賛助会員を探していたこともあり、入会しました。」と賛助会員となったいきさつを教えてくれた。
もともと個人事務所が多かった弁護士向けのものから始まった「所得補償保険」をJPS会員向けに取り扱うこととなった。「現在の加入者は27人だが、100人を超えると保険料が割引になるので、少しでも多くの人に加入してほしい」と大枝社長は力説する。
保険の大切さ 大病で実感
「病で倒れてからでは生命保険に加入して保険金を受け取ることはできません。」
大枝社長は30代のころに難病を患い、新たな生命保険に加入できないと告げられた経験も交えながら、健康な時こそ備えは必要だと語る。
「所得補償保険」は病気やケガで倒れたときにこそ真価を発揮するのだという。「写真家は身体が資本。病気やけがをしてから保険に入って保険金をもらうことはできません。収入がないのに生活費や治療費がどんどん出ていく状態では、気が休まらず、治るものも治りません。所得補償保険は、そういう時に生活を支えてくれます」と力説する。年齢により掛け金は異なるが20代なら1口あたり月に1000円前後、60代でも2660円~3990円、最も高い75~79歳では7970円。1口当たり月に10万円の補償を受けられる。手続きに医師の診察など煩雑な書類は必要なく、ご本人による健康状態の告知により申込みができ、宏栄の担当者がサポートするので加入そのものは簡単だという。
業務の3分の1は支払い手続き
宏栄では「所得補償保険」以外の損害保険も取り扱っている。火災保険や自動車保険は都内近郊より遠方の場合は基本的に引き受けていないという。大枝社長は「当社では、時間にして業務の3分の1程度を事故の相談や保険金の請求業務が占めています。保険は請求方法を誤ると本来受け取るべき保険金が受取れないこともあります。約款上は支払い対象なのに、請求手続きをしていないから受け取れなかったというケースもありますから、手続きには細心の注意を払って、きめ細かに対応していますし、手続きのノウハウには自信があります。そのため、火災保険などは現地を把握しきれない場合はお受けしないようにしているのです。」と説明する。
保険に関する相談、歓迎します
宏栄は1980年10月に創業し、今年44年目を迎えた。大枝社長は3代目のトップで、当時の担当先だった宏栄に2003年に入社、2009年に代表取締役社長となった。1985年に日産火災海上保険(現在の損保ジャパン)に入社以来、保険業界一筋40年のスペシャリストでもある。
「保険には気をつけるべきルールもありますから、誤った解釈をして契約すると最悪の場合、保険金が支払われないこともあります。分からないことや疑問点は契約する前に確認が必要です」と保険を契約するときには安易な自己解釈は危険だと警告する。「例えば、海外で100日間の仕事があるので、旅行傷害保険を掛けるとします。ネット型など廉価な保険では3か月(最長92日まで)を超える保険は加入できないのですが、ネット上で保険開始期間を10日後からの90日間で契約するといった方法は、保険金が出ない恐れがあります。こういう場合は私たちのような専門家に一言、ご相談をすれば最適な保険を提案することができます」と話す。
契約時に保険の約款を隅々まで読み込んでいる人は多くないだろうし、さらに契約における解釈に伴うリスクを理解できる人は稀有かもしれない。
「所得補償保険だけでなく、さまざまな保険についてご相談をしていただければ、精一杯サポートします。ぜひ、当社に遠慮なくお声掛けいただければと思います。」と笑顔を見せた。