写真学習プログラム
日本写真家協会では、「写真に関する創作活動の奨励、人材の育成、教育に関わる事業」の公益事業として、富士フイルムイメージングシステムズ(株)の協力で、小学4年生から6年生の児童を対象に、デジタルカメラを使った「写真学習プログラム」を、毎年全国の小学校20校(クラス)校内の授業で実施しています。写真学習プログラムは、単に写ったという喜びだけでなく、当協会の会員が講師となり、「体験参加型」学習を指導することで、物事を注意深く観察し凝視することの大切さを習得、撮影マナーの啓蒙などを学びます。カメラを使って撮影し、写真の優れた「記録・表現することの意味」を理解し、家庭や社会で広く写真を活用してもらおうという願いがあります。2005年(平成17年)から始まり、2024年(令和6年)3月までの19年間で760校、25,593名の児童が体験し、教育現場での成果を上げています。
教室での授業風景
デジタルカメラを手に持って
引き延ばした写真を講評
特別協力
福岡県みやま市立上庄小学校 5年
各学年一クラスずつという標準的な小規模校で、5学年の児童数は18名。この規模だと2回目に行う四切ワイドプリントへの講評も、比較的余裕を持って行うことができる。児童数が多い場合に代表作だけ講評する方法もあるが、児童の意欲には大きく影響すると思う
奈良県平群町立平群南小学校 4年
1回目の授業では自己紹介がてら、写真家の仕事内容や写真の歴史、カメラの仕組みに触れ撮影実習を行った。カメラを持ち校内を走り回る児童たちの楽しそうな表情が印象的だった。その際、撮影記録シートを用意してあとで何を感じてシャッターを切ったのか思い出せるようにした。
千葉県君津市立大和田小学校 6年2組
デジタルカメラやスマートフォンが当たり前の今の時代に生まれた小学生にレンズ付フィルムを使ってもらうにあたり、私が実際に小学生の頃に使用していたフィルムカメラを教室に持ち込んだ。
千葉県君津市立大和田小学校 6年1組
授業を行うにあたり、写真の役割と魅力を伝えることに力をいれた。まずは写真と絵の違いについて児童と共に考え、更に写真ならではの物事を正確に伝えることができるという特徴に導く
埼玉県新座市立陣屋小学校 5年B組
実習する前に説明した時、最初の1枚は友達に自分の顔写真を撮ってもらうことにした。途中に本人がモデルになっているコマが何点か出てくるが、自己表現がうまいと言えばこれまた個性なのかとも思える。
埼玉県新座市立陣屋小学校 5年A組
与えられた45分の授業時間で写ルンですの説明と実習をするにあたり、フィルムカメラの存在を聞くことから始めた。90%の児童がいじった事がない、家庭内にもないがデジタルカメラでの撮影は経験があると答えた。
愛知県豊橋市立松山小学校 6年ろ組
今回は修学旅行の思い出をテーマにしていつもお世話になっている小学校で実施した。授業の初めに一眼レフカメラのフィルム面にトレーシングペーパーを貼って、天地左右が逆さに写っているのを見てもらったが、児童たちの反応はとても不思議なものを見ているような表情であった。
愛知県豊橋市立松山小学校 6年い組
毎年、修学旅行に撮影同行する小学校なので「修学旅行を楽しく写そう!」というテーマで、何に感動してシャッターを押すのか興味深かった。
徳島県吉野川市立西麻植小学校 6年
私が卒業した小学校。1回目はこの日の最後の授業。カメラの使い方から、写真を撮る時の心構え、自由に自分が感じた風景、物、事、人などに素直に向き合い、撮りましょうと。
茨城県水戸市立妻里小学校 6年
教室でフラッシュを使って友達同士で2枚撮影。画像がすぐ見られない歯がゆさからか、戸惑いの会話がでた。先生の希望で小学校の思い出になる様な所で一カ所撮影をして、自由に校庭で合計5枚撮影。遊具に登ったり地面に座り込んだり、思い思いの撮影風景。残りのフィルムは夏休みの宿題。